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韓国の4人組ガールズグループであるBLACKPINK(ブラックピンク)のワールドツアー「WORLD TOUR [BORN PINK]」のベトナム公演を主催するiMeのウェブサイトに、中国が南シナ海全域の領有権を主張するため地図上に引いている破線「九段線(牛舌線)」が引かれた画像が掲載されているとして炎上したことを受け、iMEのブライアン・チョウ最高経営責任者(CEO)は6日に謝罪した。
「当社はiMeが活動するすべての国の主権と文化を尊重しており、ベトナムの皆さまにとって不適切な画像を直ちに調査し、差し替えた。今回の件について、改めて心よりお詫びする」とコメントした。
主催者がツアーのベトナム公演のチケット料金を発表した4日、iMeのウェブサイトに「九段線」が引かれた画像が掲載されていることがわかり、多くの人々がスクリーンショットを撮って同社への抗議とツアーのボイコットを呼びかける事態となった。iMeはその後、該当の画像を削除するためのメンテナンスを行い、一時同サイトにアクセスできなくなっていた。
同社は、該当の画像はベトナム向けのウェブサイトに掲載されていたのではなく、同社のアジア統括ウェブサイトに掲載されたいたものだと説明している。同社は現在、ベトナムではドメイン名を登録しておらず、フェイスブック(Facebook)やインスタグラム(Instagram)などの一部のプラットフォームのみで活動している。
iMEは中国の北京に本社を置き、各種イベントの企画を専門とする。ベトナムをはじめ、アジアを中心に10か国に支社を構え、特にK-POPアーティストのコンサートを多数手がけている。
中国は地図上に「九段線」と呼ばれる破線を引き、南シナ海ほぼ全域の領有権を主張している。九段線は、U字線または牛舌線とも呼ばれ、ベトナムの領海を含めた南シナ海全域を囲んでいる。
ベトナム外務省のファム・トゥー・ハン報道官は6日に開かれた定例記者会見で、「ベトナムは『九段線』を含むいかなる印刷物や製品の使用・拡散も受け入れない」と述べた。これに先立ち、7月21日にベトナムで公開予定だった米国のロマンティック・コメディ映画「バービー」も、「九段線」が劇中のシーンに映っているためとしてベトナムでの上映が禁止となったばかりだ。
なお、「WORLD TOUR [BORN PINK]」のベトナム公演は7月29日(土)と30日(日)の2公演で、ハノイ市ミーディン国立競技場で行われる。チケットは、チケットボックス(Ticketbox)のプラットフォームを通じて7月7日正午に発売となったが、発売から20分でウェブサイトへの接続が10万人待ちとなり、価格の低いチケットから続々と完売している。