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藤元明緒監督による日本・ベトナム共同製作映画「海辺の彼女たち」が、5月1日(土)よりポレポレ東中野ほか全国順次公開となる。
「海辺の彼女たち」は、在日ミャンマー人の移民問題と家族の愛を描いた前作「僕の帰る場所」が東京国際映画祭「アジアの未来部門」グランプリを受賞した藤元明緒監督による長編第2作目。より良い生活を求めて技能実習生として日本に渡ったベトナム人女性たちを主人公に、きらめく未来を夢見ながら、過酷な現実と闘う姿を描く。
近年、外国人技能実習生の受け入れが増加している中で、その劣悪な労働環境などが社会問題として取り沙汰されているが、本作は藤元監督がかつて実際にミャンマー人技能実習生から受け取ったSOSメールをきっかけに着想された。
世界第4位の移民大国となっている日本において、ベトナムからの技能実習生が全体の半数を占めている現状から、主人公をベトナム人として設定。実際の技能実習生や訪日後に失踪した当事者、彼らを支援しているシェルターなどでの取材を重ね、脚本を執筆した。
さらにキャスティングは、ホーチミン市とハノイ市でオーディションを実施。100人以上の候補者の中から選ばれた3人のベトナム人女性を主人公に迎え、リアリティにこだわり抜いた、ドキュメンタリーとフィクションを越境する物語が誕生した。
「海辺の彼女たち」は、2020年開催の第68回サンセバスチャン国際映画祭新人監督部門、第33回東京国際映画祭ワールド・フォーカス部門、第42回カイロ国際映画祭インターナショナル・パノラマ部門に出品され、話題を呼んだ。
なお、第36回大阪アジアン映画祭特別招待作品部門にも出品が決定している。3月9日(火)16時20分からシネ・リーブル梅田3で上映される。
公式サイト:http://umikano.com/
【ストーリー】
ベトナムから来た3人の女性たち、アン、ニュー、フォン。彼女たちは日本で技能実習生として3か月間働いていたが、ある夜、過酷な職場からの脱走を図った。ブローカーを頼りに、辿り着いた場所は雪深い港町。不法就労という状況に怯えながらも、故郷にいる家族のために懸命に働き始めた3人。安定した稼ぎ口を手に入れた矢先、フォンが体調を崩し倒れてしまう。アンとニューは満足に仕事ができないフォンを心配して、身分証が無いままに病院に連れて行く。そこでフォンは2人にある秘密を打ち明ける――。
【予告編】