(C) Vnexpress, カイン・リー |
ホーチミン市文化スポーツ局はこのほど、越僑の歌手カイン・リー(71歳)に対して、市内で開催予定のチャリティコンサート「人愛の輪(Vong tay nhan ai)」での公演を許可した。これにより、激動のベトナム戦争の時代を生きた歌姫カイン・リーの唄声が41年の時を経てサイゴン(現在のホーチミン市)にかえってくることになった。
カイン・リーは、国民的音楽家である故チン・コン・ソン氏の作詞・作曲による「美しい昔(Diem Xua)」など、同氏の楽曲を中心に歌って人気を博したが、ベトナム戦争終結直後にボートピープルとして国を脱出し、米国へ移住。その後、2014年になってようやく、ベトナム政府から国内での公演を正式に許可された。
2014年に帰国してからの2年間で、ハノイ市、北中部地方トゥアティエン・フエ省、南中部沿岸地方ダナン市、南中部高原地方ラムドン省ダラット市、東南部地方ドンナイ省などでチャリティ公演を行ってきたが、プロシンガーとしての道を歩み始めたサイゴンでの公演は帰国後これが初めて。カイン・リーにとって、サイゴンはチン・コン・ソン氏との思い出が溢れた特別な場所だ。
なお、今回のチャリティコンサートは、ホーチミン市5区のエクアトリアルホテルで9月18日(日)に行われ、カイン・リーのほかに、レ・トゥ、トゥアン・ゴック、ホン・ニュン、ホン・バン、クアン・タイン、ニャット・ハーら実力派の歌手が多数出演する。