ベトナムで人材紹介を行う JellyfishHR がお届けする在住日本人へのインタビュー。
今回は、ホーチミンのレタントン通りでお好み焼き屋さんの店主をしている
恵木秀司(えぎしゅうじ)さん (73歳)です。
ご自身を遊び人と称され、73歳の現在もとてもエネルギッシュなお方!
「 目標と信念をもって、ポジティブに 」
恵木さんからベトナムの今と昔とこれからのお話をお伺いしました。
一目ぼれするほどのベトナムの魅力
― なんと今年でベトナム生活21年!
ベトナムに来る前は何をなさっていたのですか?
恵木:もともと広島で、教材関係の会社をやっていました。
その会社を27、8年やってたんですけど、47歳くらいのときに会社を売って。
そのお金の半分を使って居酒屋をやってました。
そっちは5年くらいかな。
― 教材関係から飲食!その流れも気になるところですが・・・。
ベトナムに来るきっかけは何だったのでしょう?
恵木:居酒屋を始めて3、4年目の時に知り合いの社長が買い付けをするってんで、連れてこられたのがベトナムで。
それが初めてのベトナムだったんだけど、気に入ってしまって。
あまりにも気に入ってしまったから、買い付けは1週間で終わったけど、1人でもう1週間滞在。
で、日本に帰って、お金を持ってこっちに帰ってきました!
― おお!ベトナムのどのような点がそんなに気に入ったのですか?
恵木:一番は、 女性が中心になっている文化 かな。
ベトナムは女性社会だからね。
女が強いし、女が家庭を守っていく義務っていうか文化があるから。
初めてベトナムに来た時、工場見学も行ってね。
22、3年くらい前だったけど2つ行った工場、どっちの社長も女の人。
1500人と2000人くらい働いていたんだけど、男の人は運転手と門番だけ。
あとは職工さんから社長・専務までぜーんぶ女性。
「すごいな」って思ってね。
どうしてこんなに女の人ががんばって働くのか?って聞いたら、100年戦争をしてきた影響だって。
男はいつ戦場に行っていつ死ぬかわからないから、女性が稼いで男に食べさせて。
そういう文化なんだと。
だから 家庭は女性が守る文化 なんだって、ベトナムは。
これから先いけば変わってくるんだろうけど、そこがすごいなって思った。
それと、他は英語圏だったのと、ベトナムは共産主義だけど住みやすいなって思ったとこかな。
あと、親日国家だから日本人に優しいところかな。
21年のベトナム生活
― 来越当初のベトナムの様子はどうでしたか?
恵木:日本人も少なかったし、日本料理屋もホーチミンに4軒しかなかった。
今は300軒以上あるけどね。
4軒しかない中で、ぽーんとレタントンにお好み焼き屋作って。
今みたいに日本人街なんてないし、当時なーんにもなかった。
ずっとこの辺バラックだったから。
他はスカイガーデンがちょうど基礎掘ってて、ホテルがひとつあったくらい。
― ではそこから少しづつ日本人が集まっていって・・・?
恵木:そうそう。
21年の間にどんどんどんどん日本人が集まってきて。
2、3年前なんかはリトルトーキョーって名前がついて、日本料理屋がずらーっとならんどったんよ。
でも、ここ数年で韓国系のお店が増えて、日本人経営者のお店は他の区か裏道の方へいっちゃった。
― そういう時代の移り変わりも21年の間に感じていらっしゃったんですね。
もともとお好み焼き屋さんではなかったとのことですが、お好み焼き屋さんをするきっかけは?
恵木:実は、 最初は不動産関係のことをしようと思ってて 。
土地が買えんことはわかってたんじゃね、けど、不動産ブローカみたいなことできないかと・・・。
滞在していたホテルの人に話来たり、役所に相談しに行ったり。
ベトナムって賄賂が横行してるんだよね。
それでどこいっても賄賂賄賂賄賂・・・。
それでお金が底をついちゃって。
残ってたお金で、鉄板と冷凍庫、冷蔵庫2個、エアコン4~5台買って、場所借りて お好み焼き屋さん
を始めました。
居酒屋の時に、刺身のさばき方とかお好み焼きの作り方とか教えてもらってたし。
― 大変でしたね・・・!
今は当時に比べだいぶ落ち着いたんじゃないですか?
恵木:今もね、税務署の問題、保健所の問題、仕入れの問題、お金の問題、大家さんの問題でね。もう大変よ。
日本もここも、小さなお好み焼き屋も大きい会社もそれなりに分相応に大変 なんよ。
それは今も変わらない。
ただ、最初の従業員はお金のこととかでトラブルがあったけど、次に来てくれた姉妹2人、いい子たちが来てくれて。
その子たちは10年ほどここで頑張ってくれたし、今の子たちもいい子たちだし。
そういう環境的には良くなったかな。
それに、ひったくりとかスリとか変なのは全然寄ってこなくなったよ、わしには。
みんな知ってるからね。
昔からいるスキンヘッドのおじちゃん って。
73歳、お好み焼き屋さんの今後の目標
― お店や個人としての今後の目標を教えていただけませんか?
恵木: 日本人以外のお客さんを増やすこと!
今、お客さんは日本人が6割・その他の国のお客さんが4割。
それを、日本人4割・ベトナム人4割・その他外国人2割にしたい。
日本人のお客さんが来てくれるのはとてもうれしいけど、2000~3000人くらいしかいないからね、ここら辺には。
それに比べてベトナム人はホーチミンだけで1千万人。
そっちのお客さんを呼ぶ努力をしたらまだまだ伸びると思うよ。
今は従業員の子がフェイスブックに投稿してくれたり、来てくれたベトナムの人も写真を撮って載せてくれたり、10%引きの割引券を配ったり。
そういう努力をしてきてぼちぼち増えてきたかな。
あとは、80歳まではここで頑張ってお店を維持して、そのあと日本に帰って、有料養老院に入るか、彼女作ってこっちに住むか考えるわ!
― いくつになっても常に上を目指す姿勢、見習いたいです!
最後に読んでいる方へのメッセージをお願いします!
恵木: ベトナムにはポジティブな人がおいで 。
ここでは騙されたりは日常茶飯事だし、お金も物も盗られた側が悪いって法律でもなってる。
「盗られたあなたが悪い、盗った私は悪くない。」
そういう国だからねここは。
だから、ぐじぐじぐじぐじ物事を悲観的にかんがえるような人は向かない!
前向きで楽観的で、おおらかにね。
そういう気持ちのポジティブな人でないと。
だからこそ、ここでは 大きな目標というか、信念を持っている人がやっていける と思うよ。
― ありがとうございました!
私も、滞在中何があってもポジティブに前向きに生活していきます!
― インタビュー後述
73際とは思えないほどのエネルギーを感じる恵木さん。
いわゆる「ポジティブ」な方であるのは間違いないのですが、自分がやりたいことをしっかりと持ったうえで、それに向かって頑張り続ける。
その中で壁や問題にぶつかっても、本業ややりたいことがしっかり自分の中にあるため
「ポジティブ」でいられるのだと、すごく感じる方でした。
実は、記事に書ききれなかったお話しもたくさんお伺いしています!
もっとお話が聞きたい方は、ぜひお好み焼き屋「秀」へ行ってみてください!