【人材紹介会社の使い方】
―――日系企業の「もったいない点」を補い、より良い採用ができるようサポートするのが人材紹介会社。人材紹介会社としてどういった企業が好ましいのか、また企業に人材紹介会社をどのように活用してほしいのか。
B:我々の努力不足もあるのですが、日系企業から「人材紹介会社」がブローカーみたいに思われている気がします。近年ベトナム市場にも人材紹介会社が増えて、その傾向が強まりました。
A:人材業界で働く人は、基本的に人に関心があり、人が好きな人が多いので、上手く活用してほしいです。例えば、「この求人に関して、他に人材紹介会社のA社、B社、C社の3社も利用しています」とはっきり言われると逆に燃えます。
C:求人をいただいてから「その後どう?」とリマインドをかけてくださるのも良いですね。プレッシャーがかかると、期待とも受け取れるので、人材紹介会社としても良い人を紹介しようと頑張りますから。
B:人材紹介って、例えるなら恋愛みたいな感じです。
A:そうそう、駆け引きですよね。
C:「他社からアプローチが来ているんだけれど、それでも君から紹介された○○さんが最高だったから、忘れられない」なんて言われると、今後もとっておきを紹介したい!と思いますもんね(笑)。
B:そうそう、人材紹介と聞くとシステマティックな条件マッチングのみ!をイメージされる方が多いと思いますが、サービスは実はかなり属人的です。
A:ある企業で、「お前は人材紹介会社から接待を受けてはいけない。むしろ人材紹介会社を接待漬けにしろ」と上司に怒られたという話を聞きました。さすがに接待を受けることはないですけれど、気持ちはすごく嬉しいです。
C:私は企業の社長から「(その企業が)どういう思いでいて、今後はどういうビジネスをやっていくのか」を聞いてほしいと言われたことがあって、その時は「頑張ろう!」と思いました。
A:どこの人材紹介会社から候補者が紹介されたのか覚えてくれてるのは嬉しいです。やはり「人が好き」で働いている人が多いので、候補者に対する思い入れも強いですし、逆に候補者がモノのような扱いをされると、反感を覚えますよね。
B:人材紹介会社の人間は、人の機微に敏感です。だからこそ、上手く転がして活用してほしいですよね。
C:何だか面倒くさい中2みたいなこと言っていませんか?僕たち(笑)。でも、それが本音なんですよね。
後編に続く―