A:確かに!あと、企業と候補者との面接に立ち会って頻繁に思うのが、日系企業は面接がアピールの場だということを認識していない。
B:本当にそう!そう!
A:面接後に候補者から、「たくさん質問をされたけれど、何を求められているのかがわからなかった」と返ってくることもあります。
C:仕事内容に関して「こういう仕事できる?」「できます」のやり取りで終わる企業があります。でも、そのパターンは入社後に業務でミスマッチが起きてしまい、結局長く続かないんです。
B:私は非日系企業の面接に同席することもありますが、非日系企業では社長自らがヘッドハンターになっています。企業の現状について説明して、「なぜ君が必要か、そして君とこういう仕事がしたいんだ」と口説いている。日系企業の社長はおそらく、何を伝えれば良いのかわからないのだと思う。特に大手企業だとプレゼンス(存在感)があるから採用力もある、と勘違いしているケースがあります。
A:日系企業でも、社長が本気でベトナム人を採用しようとしている企業は違いますよね。そういった企業に入社した候補者は基本的に辞めないです。
C:せっかくなので聞きたいことがあります。履歴書を見ただけで候補者を不採用にする場合がありますが、どう思いますか?私はベトナム人の場合、履歴書だけで判断できない場合が多いのでまず会ってコミュニケーションを取るべきだと考えています。
B:うーん、一概には言えませんが、履歴書で少しでも気になるポイントがあれば会ってほしいですね。
C:そうですね、履歴書だけで判断するのは少しもったいないような気がします。候補者とその時にマッチングしなくても、事業を拡大する際に必要になったりと将来に繋がる可能性もあるんですよね。
B:その辺、上手く面接をしてほしいですよね。でも、下手な面接はしてほしくない。
A:「どこか気になったら会って、でもダサい会い方はしないでね!」ということですね(笑)。しかし企業側にも事情があって、駐在でベトナムに来ていきなり採用をやらなければいけない人も多くいます。日本で採用の経験がない人もいるので、難しいですよね。
B:そうそう。しかも、その割にプライドが高く、我々のアドバイスを聞いていただけなかったり。面接が始まったら、ぶっきらぼうに「それでは、自己PRをして」と言い出していては、もったいない。
A:逆に良かった面接はありますか?
C:不採用の場合でも、その理由をしっかりと説明してくれる会社は良かったです。電話とメールで丁寧にフォローしてもらって、そうするとお互いに気持ちよく終わることが出来ますよね。