統計総局(GSO)の発表によると、1-4月期にベトナムを訪れた中国人は170万人で国・地域別では1位を維持しているものの、前年同期比では▲3.8%減少した。中国人訪問者数はこの数年、常に右肩上がりで増加していたため、異常な事態と受け止められている。
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中国人観光客の取り扱いが多い旅行会社によると、米中貿易戦争の影響が中国経済や中国人の購買力に出始めており、タイなどベトナム以外の場所への中国人観光客数も減っているという。昨年末に中国政府が、一部のチャーター機のフライトを停止する措置を取ったことも影響している。
国内最大手旅行会社のサイゴン観光総公社(サイゴンツーリスト=Saigontourist)の代表によると、大多数の中国人観光客は低料金のチャーター機を利用している。また、「0(ゼロ)VNDツアー」の横行が、ベトナム観光をイメージダウンさせているという。「0VNDツアー」は観光客を土産物店などに連れ回し、観光スポットには申し訳程度しか訪れないため、評判を落している。
フィディツアー(Fiditour)コミュニケーション部のチャン・ティ・バオ・トゥー部長は、ベトナム観光ツアーには多様性はあるが、様々な客層への商品の差別化がまだできていないと分析する。例えば中国人富裕層市場には大きな可能性があるが、これに対応しているツアーはまだないとしている。