- 個人の移動手段、バイクor自動車?
- ベトナムは96%がバイク、自動車4%
- シンガポールは82%が自動車と回答
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米コンサルティング会社ベイン・アンド・カンパニー(Bain & Company)や英スタンダードチャータード銀行(Standard Chartered Bank)、シンガポールのテマセク(Temasek)などが共同で実施・公表した2024年における東南アジア市場の個人車両に関する調査レポートによると、ベトナム人の96%が個人の移動手段としてバイクを選択しており、域内最多だった。一方、自動車を選ぶ割合は4%で域内最少となっている。
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同レポートでは、◇ベトナム、◇インドネシア、◇タイ、◇フィリピン、◇マレーシア、◇シンガポールの東南アジア6か国からデータを収集。個人の移動手段としてバイクと自動車のどちらを選ぶかでは、ベトナム(96%)、インドネシア(88%)、タイ(69%)、フィリピン(63%)で、自動車よりバイクの利用率の方が多く、特にベトナムはバイクの利用率が圧倒的な多さだった。
一方、自動車の利用率がバイクを上回ったのは、シンガポールとマレーシアの2か国で、それぞれ82%、51%が個人の移動手段に自動車を選ぶと回答している。
バイクは依然として東南アジア各国の国民の足となっているが、バイク業界は多くの困難に直面しているという。ASEAN自動車連盟(AAF)によると、ベトナムを除く前述の域内5か国での2024年1~3月期におけるバイク販売台数は、前年同期比▲7.5%減の270万台余りだった。5か国のうちシンガポールのみが増加しており、前年同期比+8.5%増の3000台を販売したが、同国でバイクを個人の移動手段として選択する割合は人口の12%に過ぎない。
バイク大国として知られるベトナムにしても、ベトナム自動車工業会(VAMA)の統計を見てみると、2024年1~3月期に加盟5社である、◇ホンダベトナム(HVN)、◇ピアジオ・ベトナム(Piaggio Vietnam)、◇ベトナムスズキ(Vietnam Suzuki)、◇三陽工業(SYM)ベトナム、◇ヤマハモーターベトナム(YMVN)が販売したバイクは60万3000台余りにとどまり、前年同期比▲5%近く減少した。