ロシア・モスクワ郊外のアラビノ演習場で7月28日、戦車を用いて射撃と機動を行うロシアのモータースポーツの大会「戦車バイアスロン2018」が開幕し、ベトナム人民軍が初めて出場した。
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ロシアの国防省が国際軍事体育大会の枠組みで主催する同大会は今回で4回目で、戦車バイアスロンにはベトナムのほかミャンマー、南アフリカ、シリアが初参加し、合計23か国が出場した。
戦車バイアスロンでは、各国は主力戦車3両、支援戦車1両で試合に臨む。今年は出場23か国のうち22か国がロシアに提供された最新型戦車T-72B3を使用し、中国が96式戦車を使用した。
競技では戦車で1周3~5kmのコースを3周しながら距離600~1000mの各標的に向けて主砲を射撃する。コースでは、川や橋、倒木、急こう配の坂、ざん壕、凹凸の激しい道など多数の障害物が戦車を待ち受ける。ゴールまでのタイムが競われ、走行中の停止や後退は減点となる。
開幕初日の第1試合は、中国、ウガンダ、カザフスタン、クウェートが戦った。中国とカザフスタンは2017年大会でも対戦し、カザフスタンが勝利している。しかし今年は中国の96式戦車が次々に障害物を乗り越え、5つの標的のうち4つを射撃して命中、21分47秒でゴールしカザフスタンを下した。第2試合ではインド、ジンバブエ、南アフリカ、アゼルバイジャンが対戦し、アゼルバイジャンが25分25秒で勝利した。
一方、初出場のベトナムは現地時間28日正午にミャンマー、アルメニア、キルギスと対戦した。
会場で観客は戦車競技を観戦できるだけでなく、ロシア軍で使用されている武器や軍人の暮らしについて理解を深められるほか、会場内で同時開催されるフェスティバルで無料で振舞われる出場各国の伝統料理を楽しめる。さらに、各国のブースでは軍隊の調理場や家禽飼育場が再現され、軍隊での生活を疑似体験することもできる。
今年の軍事体育大会は7月28日から8月11日にかけて、7か国24か所の演習場で28種目が行われ、32か国189チームが出場している。