ズオンさんは、携帯電話やパソコンを使って外の世界とつながろうと努力している。時間があるときは本や新聞を読んだり、お茶を入れたりもする。トレーニングの過程を経て、日常生活の諸々は自分でできるようになった。
(C) dantri |
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ズオンさんにとって、大好きな自宅に帰り、妻が作ったごはんを食べ、子どもたちと遊べるということこそが、人生を楽しく意義のあるものにしてくれているという。
「調子が良いときは妻の手伝いでちょっとした掃除をしたり、お米を炊いたりもします。日々の生活でどうしても自分だけではできないことについては、母や妻に手伝ってもらっています。私が今のように楽観的で楽しくいられるのは、ほかでもなく妻や子供たち、家族が励まし、面倒を見てくれるからです。私の人生を取り戻すために一緒に闘ってくれた母と妻には、感謝してもしきれません。私が今日まで生きてこられたのは、何よりも家族のおかげなんです」とズオンさん。
ズオンさんは現在、北部紅河デルタ地方バクニン省にある傷病兵介護センターで100人近い傷病兵とともに生活している。しかし、子どもたちと過ごす時間を持ちたいと、センターと自宅をしょっちゅう行き来している。
退院したばかりのころを振り返ると、当時はこの先どんなことが待ち構えているのかもわからず、当惑していた。来る日も来る日も心と身体の傷に苦しみ、強い鎮痛剤を使ってようやくわずかに安らぐことができた。