その後、2人は多くのベトナム人のサポートを得てDNA検査を受け、どきどきしながら結果を待った。
(C) thanhnien |
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ホーチミン市ゴーバップ区在住のドー・ホン・フックさん(男性・27歳)は、エマさんがベトナムを訪れる前から親族探しを手伝っていた。エマさんがタンソンニャット国際空港に到着した際には空港で出迎え、現地で一緒に親族を探した。エマさんはフックさんの案内でDNA検査を受けに行き、さらに市内のあちこちを見て回った。
フックさんは長年にわたりベトナムで親族を探す外国人をサポートしてきたが、今回の件ではロアンさんがエマさんに連絡した瞬間から、2人はほぼ間違いなく実の姉妹だろうと思っていたという。2人が持っていた情報はいずれも一致しており、見た目も似ていたからだ。
DNA検査のおよそ3日後、ついに結果が出た。そして、「母系の血縁関係あり」という結果と医師の言葉に、2人は大喜びした。ロアンさんはあまりに感動し、自分の気持ちをどのように表現すればよいかわからなかったが、一方でこの結果に驚きはしなかった。
「彼女に会ったとき、この子が妹だと確信しました。目鼻立ちも、その姿は母のコピーのようにそっくりでしたから。DNA検査はあくまでも私たちが姉妹である可能性が100%であることを確かめるためのものであり、誰もが私たちの関係を疑わなくていいようにするためのものだったんです」とロアンさんは語る。
ロアンさんは、エマさんがベトナムに滞在している間に一緒に母親のお墓参りに行き、線香を手向けるつもりだ。そして、「もし私たちが本当に姉妹だったら一緒に旅行に行きましょう」と約束した通り、南中部高原地方ラムドン省ダラット市に旅行に出かける予定だという。2人にとって、この旅は離れ離れだった空白の時間を埋めるためのものでもある。
物心ついてから初めてのベトナム訪問は、エマさんにとって一生忘れられない出来事となった。エマさんの養父母は先にフランスに帰り、エマさんはしばらくベトナムに滞在して南から北まで旅をするという。きっとその旅は、喜びと笑い声と幸せに満ちたものになるだろう。
エマさんはまた、この奇跡のために尽力してくれたベトナムの人々に心から感謝している。