下半身不随でも諦めず、機械工として生きる男性

2021/06/06 10:52 JST配信

 色々と見た中で、タインさんが一番気に入ったのは機械の仕事だった。宝くじ売りの仕事で少しばかりの蓄えができたタインさんは、溶接機を購入して独学で機械修理の技術を身に着けることにした。

(C) vnexpress
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 「10枚の宝くじを売って1万VND(約48円)の利益を得るのに半日かかることもある。溶接の技術があれば、天候にも左右されず、5~10分の作業で10万VND(約480円)を稼ぐことができる」とタインさんは試算した。

 それから、日中は宝くじを売りに行き、夜は明かりを灯して溶接機のスイッチを入れ、もらってきた鉄くずで溶接の練習をした。当初はまだ安全ゴーグルを持っておらず、タインさんの両目は刺激で腫れあがり、一晩中涙が流れる有様だった。

 最初に受けた注文は、ドラゴンフルーツの栽培用の支柱1000本を作って欲しいというものだった。依頼主の要求は、「見た目はどうでもいいから、しっかりとくっついていること」だった。この注文はタインさんにとって絶好の機会で、1000本の支柱が完成した時には彼のスキルは大幅に向上していた。

 機械工になるという縁は、タインさんにとって自分自身、そして地元の人たちを助けるための道具や機械を作るという本当の情熱を見つけるきっかけにもなった。

 今から4年前、立ち寄ったカフェで店主の女性がココナッツの皮をナイフで割ろうと苦労している姿を見て、すばやく簡単にココナッツを割ることができる道具を作るというアイデアを思いついた。

 そのまま材料を買いに行き、自宅に帰って作業に取りかかった。そして約1か月に及ぶ研究で200個近いココナッツを割り、10枚以上も刃を交換し、ついにココナッツの皮むき機が完成した。タインさんのブランド名がついたココナッツの皮むき機は、これまでに数百台も売れている。

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[VnExpress 05:06 05/05/2021, A]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
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