- 21年に試行開始、2回目の試行期間延長
- モバイルマネーサービス利用者960万人超
- 遠隔地の利用者が690万人超で全体の72%
政府は15日、少額取引決済向けのモバイルマネーの試行期間を延長する決議第87号/NQ-CPを公布した。
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ベトナム国家銀行(中央銀行)から承認された企業は引き続き、2025年1月1日から2025年12月31日まで、モバイルマネーの試行を継続することができる。
モバイルマネーは、キャッシュレス決済の推進、また農村・山間部・国境地域・島嶼部など遠隔地での金融サービスの利用拡大などを目的としている。
2021年3月9日付け首相決定第316号/QD-TTgにより、最初の企業がサービスの提供を許可された時点から2年間として試行が始まり、同年11月末からベトナム軍隊工業通信グループ(ベトテル=Viettel)、ベトナム郵便通信グループ(VNPT)、モビフォン(Mobifone)といった通信事業者がサービスを開始していた。
2年間の利用状況を受け、政府は中央銀行に対し、モバイルマネーの正式導入に向けた法整備を指示するとともに、法令が整うまでの間、試行期間を2024年末まで延長していた。
情報通信省(現在の科学技術省)のデータによると、2024年7~9月末時点で、モバイルマネーサービスの利用者は累計960万人超に達した。このうち、農村・山間部など遠隔地の利用者が690万人超で全体の72%を占める。
同じく2024年7~9月末時点で27万5960の事業者がモバイルマネー決済を受け付けており、電気や水道、教育、通信、行政サービスなどの基本サービスでの利用が可能となっている。
モバイルマネーの取引件数(課金、引き出し、送金、支払い)は累計1億4800万件超、取引総額は5兆3970億VND(約297億円)を超える。