類い稀なる才能で全米の注目を集め、この度初めて訪越し12月17日にホーチミン市で開催されたクリスマスチャリティーコンサートで華麗なピアノ演奏を披露した神童エバン・レ(Evan Duy Quoc Le)君(5歳)だが、その才能が開花するに至っては偶然のきっかけと両親の教育方針があった。
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(C) Kenh14.vn |ピアノの神童、始ま りは玩具のピアノ |
(C) Kenh14.vn, エバン君と両親|ピアノの神童、始ま りは玩具のピアノ |
エバン君は2011年5月31日、米国カリフォルニア州トーランス市に生まれた。家族は取り立てて音楽に所縁がある訳ではなくピアノに接する機会はほとんどなかったが、エバン君が2歳の頃に両親をあっと驚かせる出来事があった。
5歳の兄とおもちゃのピアノで遊んでいたエバン君は、でたらめにけん盤を叩く兄とは対照的に、一つひとつのけん盤を慎重に確認しながら叩いては父親のクオックさんに「これは何の音?」と聞いてきたという。
両親はすぐにエバン君に電子ピアノを買い、クオックさんもテキストを手に独学でピアノを勉強しエバン君に教えるようになった。3歳になったエバン君はピアノに夢中になりめきめきと上達し、子供向けの簡単なメロディーはすぐに暗譜し両手で弾けるようになった。
そこで両親はエバン君に本格的にピアノを習わせようと考えたが、どこの教室も受け入れは5歳からで断られてしまった。それでも両親は諦めず、2014年12月にヴィルトゥオーソ・ロシアン・ミュージック・アカデミー(Virtuosos Russian Music Academy)でピアノの教鞭をとっていたベトナム人ピアニストに出会いエバン君の「弟子入り」が実現。
数か月後にはモーツァルトやバッハ、アルベルト・ヒナステラなどのクラシックの楽曲を暗譜し、素晴らしい演奏をするまでに成長した。さらにエバン君は作曲の才能も発揮し、練習時には習得した既存の楽曲だけでなく自ら作曲した楽曲も演奏するようになった。