メンバーになる上で、多くの場合、身内が危険にさらされるのを望まない家族の反対が障害となる。「自分がこの仕事をしていることはいいとして、もし自分の身に何か起こっても、家族以外に誰も自分の面倒を見ることができないので、家族は反対しています。それでも人々やもしかすると自分の親類が被害に遭っているのを見ると、手をこまねいてはいられないのです」。チュオン・クアン・ビンさんはそう語る。
(C) vnexpress, NVS |
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メンバーの1人は、引ったくり犯の追跡を正式に任命してもらえるように犯罪防止チームを設立したいのだという。「報酬や補助をもらいたいわけではなく、メンバーが事故に遭った時の治療費や、車の修理費の補助を受けられるようにしたいのです。それ以上のことは望んでいません」。
一般人がひったくりを見つけて手を出すこともあるため、グループのメンバーたちは法に触れないよう慎重に追跡しなければならない。もし何も道具がない時にひったくりに遭遇し、犯人が攻撃してきたら、かわすか警察を呼ぶしかない。
「ひったくり犯を捕まえる時には、必ず証拠物件を押さえなければなりません。証拠がなければ被害者は訴えることができないので、自分が捕まえたことも無意味になり、犯人もすぐに釈放されてしまいます。自分自身が犯人から訴えられてしまうことだってあります」。ビンさんはそう語る。
ホーチミン市では、シンさんらの他にも地域ごとに多くのグループが犯罪防止のためにボランティアで活動している。しかし、グループ同士で助け合うことは少ない。
ホーチミン市警察も彼らの功績を認めており、東南部地方ビンズオン省で活動している犯罪防止グループをモデルケースとして、同市でも同様のグループを立ち上げるべく模索しているところだ。