現在のボータインチャン市場:バークエオ市場(Chợ Bà Quẹo)
(C) vnexpress, かつてのオンライン橋市場 |
(C) vnexpress, 上:かつてのオンライン橋、下:現在のオンライン橋 |
(C) vnexpress, 上:1968年のバーチエウ市場、下:現在のバーチエウ市場 |
5つの市場の中で、タンビン区チュオンチン通り(đường Trường Chinh)に位置するバークエオ市場は、1978年にボータインチャン市場(Chợ Võ Thành Trang)に名前を変えた。それにも関わらず、多くの人は今もまだバークエオと旧称で呼んでいる。ここはもともとクチ郡やホックモン郡、メコンデルタ地方ロンアン省などからの農産物を売買するための市場だった。
5人の女性は本当に将軍の妻か
しかしながら、学者ブオン・ホン・セン(Vương Hồng Sển)は、著書「かつてのサイゴン(Sài Gòn năm xưa)」の中で、タン将軍とバーチエウ、バーディエム、バーホム、バーハット、バークエオの5人が夫婦だったという説には慎重になるべきだと述べている。
同氏によると、バーハット、バーディエム、バーチエウはそれぞれの市場で最初に商売を始めた人物の名前であり、それにちなんで市場の名前がつけられたという。バーホア市場も同様に、ホアという名前の女性が市場を建設するために土地を進呈し、最初に商売を始めたことから、この市場にホアの名をつけたと言われている。
バーホムについては、「バウホム(Bàu Hom)」が訛ったものではないかという。また、バークエオも同様に、「ボークエオ(Bờ Quẹo)」または「バウクエオ(Bàu Quẹo)」に由来しているとされている。なぜならこの地域には、特徴的なクエオ(quẹo=曲がり角)の道があるからだ。
このほかにも、市内には、オントー(Ông Tố)、オンボン(Ông Bổn)、バーライ(Bà Lài)、バータン(Bà Tàng)、バーチエム(Bà Chiêm)など、多くの人名がついた土地が存在しており、人々に親しまれている。