ジョンさんはベトナム人の外国人に対する接し方について、こんな意見を述べている。「ベトナム人は長い間、外国の植民地支配を受けていたせいか、欧米人を見るとへりくだる傾向が見られます。旅先のレストランに入ったときのことです。店員は欧米人の客を優先して注文をとり、私が英語で話しかけても対応してくれなかったのです。私のことをベトナム人だと思ったのでしょうが、そういったことは何度かあって、正直嫌な気持ちになりました。その一方で、私が外国から来たと知ると、とても親切に接してくれる人も大勢いました」
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また本の中では、ある町で越僑である彼に言い寄ってきた少女についても書かれている。「困難な暮らしをしている人々はその生活から逃れるため、外国人に取り入ろうとします。しかし、その人達を攻める気にはなれません。私の家族も米国では苦しい生活を送ってきたのです」
「自分にとってベトナムは、とても愛すべき国で、一部の観光客が言うほど悪い国ではないと思います。しかし、ベトナム人は変化に対して柔軟ではありません。物事にルーズで、そのやり方がベトナム流だと言って、変化を拒んでいるようにも見えます。親子関係について言えば、親が子を束縛しすぎています。“誇り高いベトナム人”を助けるのは本当に難しいことです」