「私は密かに思いました。こんな暮らしを続けていくのはいやだ。奉公人として働きに出よう。お金持ちになって二度と家族が困らなくていいようにしようと。僅かなお金を貯めながら、家を出る機会を狙っていました。そしてある程度のお金が貯まったとき、両親に秘密で真夜中に家を出たのです。」
(C) DDDN 遊園地ハッピーランドの投資促進会議に参加したファン・ティ・フーン・タオ社長(写真中央) |
それからの日々は大変だったが、彼女は決して嘆かなかった。仕事が終わった夜には、同じような生活をしている人のために洗濯をしてお金を稼いだ。2年間で貯めた資金を手土産に田舎へ戻った彼女は両親のために稲を購入した。そこから得た利益で印刷業を始め、少しずつ資金を増やしていった。
その後、知人の紹介で結婚した新しい夫と共にブンタウ市で食堂を開いた。店は大いに繁盛し、地元で評判の店となった。小さいながらも家も手に入れた。しかし、彼女のサクセスストーリーはこれで終わりではない。
ブンタウ市で食堂を開いているとき、車で食堂に乗り付ける女性がいた。彼女はそれを見て、どうやったらあんな風にお金持ちになれるのだろうと思っていたという。何度か話をするうちに分かったことは、その女性が工事現場用の石材を扱う仕事をしているということだった。