カード式公衆電話消滅の危機2

2004/10/03 08:40 JST配信

※カード式公衆電話消滅の危機1より続く

-存続か廃止か-

 GPC社の代表は、携帯電話利用者数がどこまで伸びてもカード式公衆電話がなくなることはなく、駅、空港、病院、学校などの公共施設での公衆電話の利用価値は依然高く需要があるとし、またカード式公衆電話の存続はこれまで個人商店の軒先にある貸し電話にみられるように違法な通話料金計算で消費者を食い物にしている現象を防ぐことができると述べた。

 しかしながら実情はというと、公衆電話を公共施設に設置することはなかなか容易ではない。ある省の郵便電話局によると公共施設に公衆電話を設置するというと断られるケースがあとを絶たないという。それは公共施設管理者が公衆電話よりも場所を外部者に貸しそこで貸し電話サービスをやらせた方が場所のレンタル料を取れるためである。

 公衆電話サービスの収益が伸びない理由は他にもある。カード式公衆電話から市内にかけると3分までは一律1200ドンと決められており1分でも同料金で4分目からやっと400ドン/1分の料金となる。また市内の異なる区への通話はハノイ、ホーチミン、ダナン市のみは市内料金で済むがあるが、他の市町では中距離料金が適用され市内料金より高い通話料金を払わなければならない。

 さらに、公衆電話は無人のサービスにもかかわらずVNPT社は利用者から"サービス料"という名目で中距離通話、長距離通話、携帯電話の利用者から1通話ごとに500ドンを徴収していることは自ら利用者を遠ざけているとしか思われない事実である。

 GPC社ではこのような状況の中さらに1万台のカード式公衆電話を設置する計画だという。公衆電話網の充実を目指すとしているが前述のような企業努力が見られない料金設定ならばベトナム全土から公衆電話が姿を消す日もそう遠いことではないだろう。<終>

[Tuoi Tre]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2024 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 ベトナム郵政通信総公社(VNPT)傘下のホーチミン市通信社(ホーチミン市テレコム)はこのほど、市内各地...

新着ニュース一覧

 中国発のぬいぐるみ「ベイビー・スリー(Baby Three=娃三歳)」が、ホーチミン市の若者の間でブームにな...
 デジタル旅行プラットフォーム「アゴダ(Agoda)」を運営するアゴダ・カンパニー(Agoda Company、シンガ...
 南中部沿岸地方ダナン市観光局は、2024年12月14日(土)から2025年1月2日(木)にかけて「クリスマス&ニュ...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 午後3時、ハノイ市ハイバーチュン区ファムディンホー街区在住のグエン・ゴック・クアンさん(男性・61歳...
 カンボジア公式訪問を開始したチャン・タイン・マン国会議長は21日、カンボジアの首都プノンペンで、同...
 ベトナム共産党政治局・書記局は20日に開かれた会合で、政治局員・国会共産党連合会書記・国会議長在任...
 ワインの輸入販売などを手掛けるエノテカ株式会社(東京都港区)は11月25日、ホーチミン市1区のホーチミ...
 住商アグロインターナショナル株式会社(住商アグロ、東京都千代田区)は、ベトナムの農業資材販売会社で...
 ベトナム最大の企業管理職向けソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を運営するアンファベ(Anph...
 南部メコンデルタ地方カマウ省人民委員会は19日、ダムゾイ郡でダムゾイ・カイヌオック・チャーラー(Dam...
 ホーチミン市人民委員会は21日、12月の商業運転開始を予定している都市鉄道(メトロ)1号線(ベンタイン~...
 21日から23日までの日程でマレーシアを公式訪問中のトー・ラム書記長は21日、最高儀礼に則り盛大に執り...
 ドミニカ共和国を公式訪問中のファム・ミン・チン首相は現地時間20日、ルイス・ロドルフォ・アビナデル...
 米不動産サービス大手クッシュマン&ウェイクフィールド(Cushman & Wakefield=C&W)がこのほど発表した...
 南中部高原地方総合病院は19日、自宅で調理したヒキガエルの肉と卵を食べた児童2人が中毒を起こしたと...
トップページに戻る