カード式公衆電話が登場して7年、その間ベトナム郵電総公社(VNPT)が事業権を独占してきたが、現在利用者数が減少し消滅の危機に瀕している。
ベトナムにカード式公衆電話が登場したのは1997年11月からで現在の設置台数は全国に1万1000台にまで拡大している。VNPT社とGPC社(Vinaphoneの親会社)はこれまでに約2600億ドン(約18億5000万円)を投じ事業拡大を図ってきたが、両者の展望とは裏腹に収益はほとんどあがっていない。
2001年度の収入は480億ドン、2002年には新たに4500台の電話を設置したにも関わらず収入はわずか50億ドン増の530億ドン、2003年は540億ドンにとどまった。ここから固定資産税や他の通信会社に払う接続料約50%を差し引くと営業利益はわずかでしかない。
2004年の前半6ヶ月を見てもこの状況は依然改善されておらず、2003年全体の利益の50%以下で昨年比マイナスとなっている。またこのカード式公衆電話とポケベル(2004年9月1日をもってサービス終了)事業がもたらす利益はGPC社の総収益の5%以下でしかない。
(続く)