- 警戒基準を超える地盤沈下を確認
- 路地内の18世帯が緊急避難
- 地盤沈下に伴う壁や床のひび割れも
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ハノイ市都市鉄道(メトロ)3号線(ニョン~ハノイ駅区間)のトンネル掘削工事でトラブルが続いている。泥水が噴出したバーディン区ザンバンミン(Giang Van Minh)通り7番の路地では、地盤沈下が警戒基準を超える事態となり、安全確保のため2月27日までに18世帯が緊急避難を余儀なくされた。地盤沈下に伴う、家屋の壁や床のひび割れなども確認されている。
![]() (C)Dan Tri |
泥水の噴出は、2月20日から21日にかけて発生し、路地内は周辺一帯が泥で覆われた。事故の原因は、トンネル掘削時に使用される掘削添加剤が地表に逆流したことによるもの。
事業主であるハノイ都市鉄道管理委員会(MRB)によると、最先端の地盤計測システムを用いて、地表の沈下や変位を監視している。取得したデータは現場で処理された後、イタリアおよび韓国の施工業者本部で分析。2月27日時点のデータでは、一部の地点で地盤沈下が警戒基準を超えていることが確認された。
影響を受けた世帯には、仮住まい期間中の生活支援として1世帯当たり1600万VND(約9万3000円)が支給される。MRBなどプロジェクト側は、引き続き状況を監視し、地盤補強などの安全対策を講じるとしているが、これらの作業には約1か月を要する見込みだ。
なお、メトロ3号線は全長12.5kmで、8.5kmの高架区間(ニョン~カウザイ)と4kmの地下区間(カウザイ~ハノイ駅)で構成。高架駅8か所、地下駅4か所が設置される。高架区間は2024年8月に商業運行を開始したが、地下区間は2026年の完成と運行開始を目指している。