- 商工省、法的根拠なく154件承認
- 違反により国家送電網過負荷を引き起こす
- 不適切用地での太陽光発電案件開発も発覚
政府監査委員会は25日、「2011~2020年国家電力開発計画(第7期電力計画=PDP7)」と「改正PDP7」の実施状況に関する調査結果を発表した。この中で、商工省が電力計画に違反し、多くの太陽光発電案件を違法に承認したと指摘した。
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調査結果によると、商工省は法的根拠がない太陽光発電案件154件(出力合計1万3837MW)を承認し、首相に実施を承認するよう要請した。改正PDP7では、全国の2020年までの太陽光発電容量は850MWとなっていたが、問題の太陽光発電案件154件の出力合計はそれを大きく上回る1万3837MWに達していた。
1万3837MWのうち、2020年末までに8642MW分の投資が完了し、国家送電網に接続した。これらの発電事業の実施により、送電網の開発が発電容量の増加に見合わず、一部地域では電源構成が不均衡になってしまった。今回指摘された違反は、改正PDP7を狂わせ、国家送電網の過負荷を引き起こしたとされる。
また、太陽光発電案件の投資主に支払う固定価格買取制度(FIT)の設定についても違反があったと指摘されている。不適切な価格設定により、ベトナム電力グループ(EVN)の負担となる太陽光発電案件の投資主に対する電力買取コストが増加し、EVNの利益が圧迫される形となった。
さらに、国家鉱物保護区といった不適切な用地での太陽光発電案件の開発などの違反も見つかった。政府監査委員会は、ベトナム共産党中央監査委員会と公安省に調査結果を提出し、関与した人々の責任追及を求めている。