ホーチミン市ビンタン区人民裁判所は15日、無認可で手術を施し患者を死亡させたとして、診療規定違反罪に問われていた美容外科医のファン・ドゥック・ホン被告(男・61歳、同区在住)に禁固3年6か月の判決を下した。
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起訴状によると、ホン被告は美容外科医の資格を有するが、定年退職後は自宅で無認可の美容外科サービスを提供していた。2021年7月3日午前8時、被害者のN・T・L・Tさん(女性)は、同区ビンフンホアA街区にある同被告の自宅で豊胸と膣の整形手術を受けた。料金は4700万VND(約27万円)だった。
しかし、手術中にTさんはアナフィラキシーショックを起こし、被告が応急処置を施したものの、同日午後3時に死亡した。
被告は2日後、Tさんの故郷である南部メコンデルタ地方チャビン省まで遺体を運び、Tさんの母親に電話をかけたがつながらなかったため、チャビン省内の埋葬サービス業者に遺体の保管を依頼した。これを不審に思った埋葬サービス業者が警察に通報し、事件が発覚した。
被告は埋葬費用や賠償金、Tさんの子供の養育費として、遺族に16億VND(約930万円)を支払うことを約束し、すでにその一部を支払った。Tさんの母親は裁判所に対し、被告の責任追及をしないよう要請した。
裁判所は、◇被告が罪状を素直に認めて深く反省していること、◇被害克服に努めていること、◇被告の家族に革命功労者がいることなどを検討した上で、情状酌量の余地があるとして被告に3年6か月の禁固刑を言い渡した。