南中部沿岸地方クアンナム省ホイアン市人民委員会は12月28日、同市の旧市街に架かる来遠橋(Cau Lai Vien、別称:日本橋、橋寺)の修復工事の着工を記念する式典を開催した。来遠橋は祠と一体となっており、工事は橋全体が対象となる。予算は約200億VND(約1億1200万円)で、ベトナム政府が支出する。
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橋の修復は、ホイアン文化遺産保存管理センターと関連機関が実施し、日本の文化庁、国際協力機構(JICA)を通じて派遣される有識者も技術的なアドバイスを行う。橋の基礎や橋脚、床、屋根、電気システムなどの修復や改修を行うほか、橋の周辺地域の照明や防火、監視カメラ、インターネットなどのインフラも改修する。
着工式典で同市人民委員会のグエン・バン・ソン主席は、「来遠橋はホイアン市の文化と歴史の象徴であり、当市を訪れる国内外の観光客や芸術家、研究者などにインスピレーションを与えてもいる。橋はこれまでに7回の修復工事を行ってきたが、現在劣化が進んでいる。修復は2023年にかけて実施する計画だ」と述べた。
来遠橋は、幅3m、長さ18mの瓦屋根付きの太鼓橋で、16世紀末に日本人の商人たちがお金を出し合って建設し、当時の日本人街と中華街を結んでいたと言われている。1990年2月に国家級歴史文化遺跡に認定されている。