ベトナム労働組合総連盟が先般発表した報告によると、2022年1~6月期に全国で発生したストライキの件数は前年同期比+21.6%増(+19件増)の107件へと大幅に増加した。
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ストライキの原因として、収入の減少や生活必需品の高騰、最低賃金の引き上げの遅延により労働者の生活が困窮したこと、また新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関連する補助金の支払い遅延を労働者が不満としたことなどが挙げられる。
民間セクターの最低賃金は2020年1月1日に引き上げられて以来、2022年6月30日まで新型コロナウイルス感染症の影響により据え置かれていた。
一般労働者向け地域別最低賃金引き上げに関する政令第38号/2022/ND-CP(7月1日施行)に従い、労働者の月額最低賃金は2022年7月1日から、以前より+6%相当増の18万~26万VND(約1060~1530円)引き上げられた。
多くの企業は同政令に従い、7月に入ってから労働者の賃上げを実施した。しかし、業績が伸びているにもかかわらず新型コロナを口実に賃上げを実施しなかったり、福利厚生制度を削減したりする企業もあり、労働者に不満を抱かせているという。
こうした中、労働組合は労働者の権利を保護して労使関係を安定化すべく、双方間の話し合いを積極的に推進している。
なお、7月1日以降の地域別の月額最低賃金は以下の通り。
◇第1種:468万VND(約2万7500円)
◇第2種:416万VND(約2万4500円)
◇第3種:364万VND(約2万1400円)
◇第4種:325万VND(約1万9100円)