スペインでオークションに出されて、地場不動産開発サンシャイングループ(Sunshine Groupe)が落札した阮(グエン)朝(1802~1945年)の官帽(帽子)と、王宮で着用する礼服「日平服(ao Nhat Binh)」が北中部地方トゥアティエン・フエ省フエ市に到着した。
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フエ遺跡保存センターによると、官帽と日平服は9日にフーバイ国際空港に到着。サンシャイングループが落札した後、スペインから一旦ハノイ市に運ばれ、その後、フエ市に輸送された。
フエ到着後、文化スポーツ観光局の代表者や専門家たちが歴史的価値を鑑定。このうち、官帽は最上位の役職についていた人物のものである可能性が高いとされている。鑑定後、官帽と日平服は保存のためフエ遺跡保存センターに運ばれた。
これに先立ち2021年10月末、スペインの競売会社Balclisが実施したオークションで、謎の人物が阮朝の官帽を開始価格の1000倍の60万ユーロ(約8150万円)で、日平服を16万ユーロ(約2170万円)でそれぞれ落札。この時点では落札者の正体が不明だったため、様々な憶測を呼んでいたが、後にサンシャイングループが落札したと判明。その後、同グループが同省人民委員会に、この骨董品2点の寄贈を申し出た。
なお、トゥアティエン・フエ省は17日に骨董品2点を受領し、フエ宮廷骨董博物館で展示を開始する予定。