ホーチミン市商工局は7日に開かれた会合で、市の食品備蓄を通常の3倍に増やしており、市民の需要に十分対応できると強調して、市民に安心するよう呼び掛けた。
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市はこれに先立つ6日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策として市内の伝統的市場234か所のうち半数を超える125か所(食品・農産物の卸売市場3か所も含む)を一時閉鎖した。
また市は、7月9日午前0時より市全域に最も規制が厳しい首相指示第16号/CT-TTgに沿った社会的隔離措置を適用することを決定。この措置は15日間にわたり適用となる。
こうした報道を受け、食品の供給不足を懸念した市民らが7日早朝からスーパーマーケットに殺到したため、肉や野菜、果物などがあっという間に完売し、各店舗の棚が空になった。
市商工局のグエン・グエン・フオン副局長は、「市民の1日当たりの食品需要は通常5000~6000t程度。卸売市場3か所の一時閉鎖により、流通は一時的に停滞したが、流通業者各社が食品備蓄を通常の3倍に相当する12万tに増やしており、市民の需要に十分対応できる」と述べた。
小売大手ホーチミン市商業合作社(サイゴンコープ=Saigon Co.op)では、4万tの食品備蓄を確保している。棚が空になったことについて、グエン・アイン・ドゥック社長は、「技術的な背景があり、準備期間も短すぎたため」と説明した。
この他、サイゴン商業総公社(サトラ=Satra)傘下の食肉加工大手ビッサン(Vissan)は4~5か月分の食肉を確保していると明らかにした。
なお、商工省国内市場局は、ホーチミン市近隣の省・市に対し、これまでに想定したシナリオ以上に食品備蓄を増やし、必要に応じてホーチミン市に供給するよう指導した。