保健省は27日、ホーチミン市当局宛てに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染者の濃厚接触者(F1)に自宅での隔離措置を適用することに関連するガイダンスを送付した。
(C) kenh14 |
ガイダンスによると、独立した住居があり、住居内にトイレ・バスルーム・ごみ箱・体温計・生活用品などを完備した個室を確保できる場合、F1も集中隔離の代わりに自宅隔離を行うことが可能となる。
F1の自宅隔離期間は28日間。期間中は新型コロナウイルス検査を5回以上受けるほか、個室を出ず、家族やペットなどとも接触せず、健康申告アプリ「ベトナム・ヘルス・デクラレーション(Vietnam Health Declaration)」や感染者追跡アプリ「ブルーゾーン(Bluezone)」などを常時オンにしておかなければならない。
食事は、個室のドアの前に設けたテーブルの上に家族が置くこととする。家族がF1と接触する際には、マスクや手袋、ゴーグル、防護服などを着用しなければならない。F1の自宅隔離期間中は、高齢者や持病がある人を同居させないようにし、訪問者を受け入れてはならない。F1の監視は家族が責任を負うものとし、家族も新型コロナウイルス検査を受ける。
保健省のガイダンスについて、市は「引き続き検討中」だという。F1の感染リスクはF1の接触者(F2)よりも高いことから、隔離対象者自身が高い意識を持ち、当局の監視が徹底されなければ感染拡大のリスクも大きくなるため、市はF1の自宅隔離について慎重な姿勢を示している。
この措置は、集中隔離施設の圧力を緩和することが狙い。27日夜の時点で、市内の約1万2000人が集中隔離措置を、約2万8000人が自宅・宿泊施設での隔離措置を受けている。
これに先立ち、ホーチミン市と同じく第4波で市中感染が拡大した東北部地方バクザン省と北部紅河デルタ地方バクニン省でもF1の自宅隔離措置を試験的に導入した。F1の自宅隔離措置は、バクザン省、バクニン省、ホーチミン市の3省・市のほか、今後他の省・市にも拡大する可能性がある。