保健省の24日午前の発表によると、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により国内3015人目の感染者(男性・50歳)が入院先のハノイ市中央熱帯病病院で死亡した。新型コロナによる死者は国内43人目、4月末から広がった第4波では8人目となる。
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死亡した男性は、長年の飲酒により肝硬変を患っていた。入院の1週間前から高熱や悪寒、黄疸、腹部膨満に加え、消化器疾患の症状が出ており、北部紅河デルタ地方ハイズオン省総合病院で治療を受けたが症状は改善せず、4月25日にハノイ市中央熱帯病病院に転院し、敗血症と肝硬変腹水症と診断された。
その後、5月5日に新型コロナ陽性となり、人工呼吸器や透析、抗生物質などによる治療を受けたが状態は徐々に悪化し、23日夜に死亡が確認された。死因は敗血症性ショックと多臓器不全、敗血症、消化管出血、新型コロナ感染と診断された。
保健省の新型コロナに関する24日午前の発表によると、6省・市で市中感染者56人が新たに確認された。インドから入国したインド国籍の2人も陽性と判明した。
新規の市中感染者の内訳は、◇東北部地方バクザン省:33人、◇ハノイ市:8人、◇北部紅河デルタ地方バクニン省:7人、◇東北部地方ランソン省:5人、◇西北部地方ディエンビエン省:2人、◇北部紅河デルタ地方ハイズオン省:1人。
市中感染者はいずれも感染者の接触者(F1)や既存の集団感染発生地域の関係者などで、隔離区域内または封鎖区域内で感染が確認された。
24日午前の保健省の発表時点でベトナム国内の新型コロナ累計感染者数は5275人、死者数は43人となっている。
なお、集団感染が発生し、5月7日午前5時30分から医療隔離措置に伴い封鎖されていたハノイ市K病院の第1分院(ファンチューチン=Phan Chu Trinh)と第2分院(タムヒエップ=Tam Hiep)は、直近16日間に新規感染者が出ていないことから、24日午前0時に封鎖が解除された。同じく封鎖中の第3分院(タンチエウ=Tan Trieu)については直近数日間にも新規感染者が出ているため、保健省の新たな通知が出るまで引き続き医療隔離措置を講じている。
4月27日以降に確認された市中感染は30省・市の計2221人。内訳は、◇バクザン省:952人、◇バクニン省:474人、◇ハノイ市:291人、◇南中部沿岸地方ダナン市:151人、◇北部紅河デルタ地方ビンフック省:89人、◇ディエンビエン省:54人、◇北部紅河デルタ地方フンイエン省:36人、◇ハイズオン省:35人、◇北部紅河デルタ地方ハナム省:34人、◇ランソン省:31人、◇北部紅河デルタ地方タイビン省:18人、◇西北部地方ホアビン省:7人、◇北部紅河デルタ地方ナムディン省:6人、◇ホーチミン市:6人、◇北中部地方トゥアティエン・フエ省:5人、◇東北部地方フート省:4人、◇北中部地方タインホア省:4人、◇北部紅河デルタ地方ニンビン省:4人、◇南中部沿岸地方クアンナム省:3人、◇北中部地方クアンチ省:3人、◇南中部高原地方ダクラク省:3人、◇北部紅河デルタ地方ハイフォン市:2人、◇東北部地方タイグエン省:2人、◇西北部地方イエンバイ省:1人、◇南中部沿岸地方クアンガイ省:1人、◇東南部地方ドンナイ省:1人、◇北中部地方ゲアン省:1人、◇東北部地方クアンニン省:1人、◇東北部地方トゥエンクアン省:1人、◇西北部地方ソンラ省:1人。
なお、1月28日以降の第3波では、3月26日までの約2か月間に13省・市で910人の市中感染が確認された。ただし、このうち726人はハイズオン省で確認され、同省が第3波の震源地となっていた。