ベトナムの高齢者数は1340万人となっているが、64.4%は年金を受給しておらず、老後は家族に依存するか、生計を立てるために仕事を続けなければならない状況だ。
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これは、ベトナム国家大学ハノイ校(VNU)傘下人文社会科学大学がドイツのユストゥス・リービッヒ大学ギーセンと共催したシンポジウムで発表されたもの。
シンポジウムで発表されたレポートによると、60~64歳の人口の約46%、70~79歳の人口の約30%、80歳以上の人口の約10%は生計を立てるために仕事を続けている。貧困基準に照らし合わせると、60歳以上の人口の約16%が貧困層に分類されている。
ベトナムでは急速に高齢化が進んでおり、高齢化率(人口に占める高齢者の割合)が7%から14%に拡大するまでの期間は2015年から2035年までのわずか20年間と予想されている。これは、スウェーデンの85年間、オーストラリアの73年間、ポーランドの74年間、中国の27年間を大きく上回る。ベトナムの65歳以上の人口は2026年以降に全体の10%以上に拡大する見通し。
なお、2035年までは高齢者1人を労働力人口2人で支えるが、2036年以降は高齢者3人を労働力人口4人で支える計算となる。