ハノイ市で13日に日本人男性(54歳)が死亡しているのが発見され、死後の検査で新型コロナウイルスに感染していたことが判明した件で、ハノイ市保健局は、男性が受診したタイホー区のクリニック「ラッフルズメディカル・ハノイ(Raffles Medical Hanoi)」に対し、業務停止処分を科すことを決定した。
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男性は1月17日にベトナムへ入国し、31日までホーチミン市のホテルで隔離措置を受け、この間に2回の新型コロナウイルス検査を受けたがいずれも陰性だった。1月31日に隔離期間を終え、2月1日にハノイ市へ移動した。
3日に体調不良のため同クリニックを受診し、消化器の問題との診断を受けて薬を処方された。倦怠感や食欲不振、発熱の症状が現れたため8日に再受診し、A型・B型インフルエンザの検査を受けたが陰性だった。
同クリニックでは新型コロナウイルス検査を行うことができないが、新型コロナ対策として検査を手配する義務があるにもかかわらず、男性の2回の受診時に新型コロナウイルス検査は行われなかった。
男性はその後、13日に滞在先のホテルで死亡しているのが発見された。死後の検査で新型コロナに感染していることが確認され、国内2229人目の感染者となった。なお、男性の同僚2人も15日に感染が判明した。
ラッフルズメディカル・ハノイは、この患者に対応する際に新型コロナ対策に関する保健省のガイドラインを遵守していなかったことが確認された。新型コロナ対策と医療体制を改善して保健局から許可を得れば、業務を再開できる。