ベトナムの著名な歴史学者で、ベトナム歴史科学会の会長も務めたファン・フイ・レ(Phan Huy Le)氏が23日、ハノイ市バックマイ病院で死去した。84歳だった。
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レ氏は1934年2月23日生まれ。北中部地方ハティン省タックハー郡(現在のロックハー郡)タックチャウ村出身で、父方と母方のいずれも著名な学者を多数輩出した家系に育った。
ハノイ市師範大学で古代ベトナムの歴史を学び、1956年に卒業。1980年に教授となり、1988年には優秀教育者、1994年には人民教育者の称号を贈られた。また日本では、1996年に「第7回福岡アジア文化賞」でベトナム人として初めて学術研究賞を受賞した。
1988年から2016年までベトナム歴史科学会会長を務め、歴史の再考および新たな歴史的アプローチに対して多数の問題を提起したほか、ハノイ市バーディン区の世界文化遺産タンロン城王宮跡(タンロン遺跡)を含めた歴史文化遺産の保存など、歴史と開発のつながりにも着目し、長きにわたりベトナムの歴史研究に貢献してきた。