23日未明にホーチミン市8区16街区ボーバンキエット(Vo Van Kiet)通りの高層マンション「カリナ・プラザ(Carina Plaza)」で41人が死傷する深刻な大火災が発生したことを受けて、同市警察は26日、刑事法第313条(消防規定違反)に従い刑事事件として立件し、捜査を急いでいる。
(C) zing |
カリナ・プラザは、15~21階建ての高層ビル3棟から成り、戸数は計736戸。この火災により、13人が死亡、28人が負傷した。地下駐車場に停まっていたバイクから出火し、黒煙とともに火の手が上層階へ広がった。
住民によると、火災発生時にサイレンが鳴らず、自動消火装置と避難誘導システムも稼動しなかったという。警察のこれまでの調査結果によると、各階段に設置されていた防煙扉がいずれも煉瓦で抑えて開いたままの状態になっていたため、火災発生時に避難ルートとなるはずの階段は黒煙が充満し使用することができなかった。
火災の原因はバイクの爆発事故によるものと見られている。爆弾を仕掛けられた可能性もあるとの見方もあったが、爆弾が原因ではないことが確認された。
この火災は、2002年10月29日に同市1区にあった国際貿易センタービル(ITCビル)で起きた大火災以来の深刻な火災事故とされている。15年前の同火災では、外国人を含めた60人が死亡、約70人が負傷した。