韓国・済州(チェジュ)島の聖フランシスコ平和センターで26日、母親が赤ちゃんを抱く姿を表した彫刻「ベトナム・ピエタ像」の除幕式が、4月30日のベトナム南部解放42周年の記念日に合わせて開催された。
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ベトナム・ピエタ像は、ベトナム戦争中に韓国軍が引き起こした虐殺事件に謝罪するため、韓国のキム・ソギョンとキム・ウンソンの2人の彫刻家が共同で製作した。「ピエタ」はイタリア語で「哀れみ」や「慈悲」などの意味がある。
ピエタ像を建立した韓国ベトナム平和財団のカン・ウイル理事長は、「ベトナムが『過去を閉じて未来に向かう』と言うのは、過去を忘れ繰り返すことを意味するものではない。歴史の真実は避けたり無視したりできないことを、私たちは経験してきた」と語った。
済州島は韓国の最南端に位置する同国最大の島で、現在の人口は約60万人。同島は、1948年に「済州島四・三事件」が起き、大量虐殺が行われた歴史を持つ。米軍政下の南朝鮮の済州島で島民が4月3日に武装蜂起したのに対し、軍や警察などが弾圧した事件で、3万人の島民が殺害されたとされる。