国連開発計画(UNDP)と地域社会開発研究サポートセンター(CECODES)、ベトナム祖国戦線幹部育成科学研究センターは、ベトナムの各省・市における「統治・行政・管理効果指数(PAPI)」の2016年版調査結果を発表した。PAPI調査は2011年から6年連続で実施されている。
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PAPIは、◇国民の参加度合い、◇公開性・透明性、◇国民に対する説明責任、◇公共部門での汚職取り締まり、◇行政手続き、◇公共サービスの提供、の6つの指数から成る。2016年版では、全国63省・市の1万4063人を対象に調査を行った。PAPIの調査結果は、中央政府や地方政府が政策改善の指標として活用している。
PAPIが最も高いのは、東北部地方および紅河デルタ地方8省(フート省、ハイズオン省、バクニン省、バクザン省、ナムディン省、タイビン省、フンイエン省、ニンビン省)、北中部地方および南中部沿岸地方5省・市(ハティン省、ダナン市、クアンビン省、クアンチ省、ビンディン省)、メコンデルタ地方3省・市(カントー市、ベンチェ省、ドンタップ省)の計16省・市。
一方、PAPIが最も低い省・市は、イエンバイ省、ランソン省、カオバン省、ハザン省、ライチャウ省、カマウ省、バクリエウ省、チャビン省、キエンザン省など北部山岳地帯およびメコンデルタ地方に集中している。また、ハノイ市は最も低いレベル、ホーチミン市は中低レベルに入っている。
「国民の参加度合い」の指数は2011年の5.37ポイントから5年連続で低下していたが、2016年は5.15ポイントに改善した。同指数が最も高いのはハティン省で6.81ポイント、最も低いのはチャビン省で4.43ポイントとなっている。
「公共部門での汚職取り締まり」の指数も2013年から低下傾向にあり、2016年は5.69ポイントとなった。このほかの指数は、◇公開性・透明性:5.55ポイント、◇国民に対する説明責任:4.85ポイント、◇行政手続き:7.10ポイントとなっている。
「公共サービスの提供」の指数は毎年上昇傾向にあり、前年と比べて改善された唯一の指数で、2016年は7.10ポイントだった。過去の同指数は、◇2011年:6.75ポイント、◇2012年:6.90ポイント、◇2013年:6.95ポイント、◇2014年:7.02ポイント、◇2015年:7.04ポイント。
また、「公的機関に就職するためには賄賂を渡す必要がある」と回答した人は54%に上り、2011年の46%、2015年の51%を上回って増加傾向が続いている。公的機関への就職以外で賄賂を渡す必要があると回答した人の割合は、「土地使用権証明書の発給を受ける時」が38%で、前年の36%を上回った。