南中部沿岸地方カインホア省ニャチャン市の社会支援センターでは、2016年末から住所不定無職のロシア人男性を保護しており、身元引受人が見つからないことから帰国が難航している。
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男性はクズネツォフ・オレグ(Kunznetsov Oleg)さん(45歳)、離婚しており息子が1人いること、2012年に母親が身元保証人となり入国したことが分かっている。
オレグさんの実母タマラ(Tamara)さん(1949年生まれ)がロシアの自宅を売却してベトナムへ渡り商売を始め、オレグさんと姉のレナ(Lena)さんの身元保証人となり2人もベトナムへ入国した。しかし、商売はうまくいかず、タマラさんは心臓疾患で亡くなり遺骨はロシアへ送られたという。
その後、姉弟は貯金を切り崩し生活していたが、オレグさんはホテルから下宿へ拠点を移し、最後には観光地の路上で物乞いをしてその日暮らしをするようになった。
オレグさんの情報を得た同省の外務局とニャチャン市当局はオレグさんに接触したところ、精神疾患の疑いがあったため当局はオレグさんを精神病院へ入院させ治療を行った。2016年末に退院後、オレグさんは社会支援センターへ移り、在ベトナムのロシア当局による帰国手続きを待った。
ところがオレグさんは社会支援センターを脱走しては繁華街で物乞いをし、姉のレナさんを探すと主張しているが、当局もレナさんの行方が分からない状況だ。
同省外務局と関連当局はオレグさんが1日も早く帰国できるよう身柄受渡しのためロシア当局と調整しているが、在ホーチミン・ロシア総領事館はロシア国内でオレグさんの身元引受人を見つけることができないとしており、オレグさんの帰国は前途多難となっている。