北中部地方沿岸一帯で4月に発生した魚の大量死事故で、同地方ゲアン省及びハティン省の漁民500人以上が、事故を引き起こした台湾プラスチックグループ(フォルモサ・プラスチック・グループ=Formosa Plastics Group)傘下のフォルモサ・ハティン・スチール(Formosa Ha Tinh Steel Corporation=FHS)を一斉に提訴した。
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ゲアン省クインルウ郡の漁民約300人は26日、中型バス13台に乗ってハティン省に移動した。同省キーアイン町キーハー村の漁民がこれに合流し、ハティン省キーアイン町人民裁判所で約200mに及ぶ長蛇の列を作った。
漁民らは、漁業や魚醤・塩の製造にあたり魚の大量死で大きな影響を被ったとして、同社に対する訴訟手続きを行った。同町人民裁判所は27日午前までに500部以上の提訴書類を受け付けており、審査を経て5営業日以内に受理するか否か回答するという。
この事故は、ハティン省キーアイン郡ブンアン経済区で一貫製鉄所を展開するFHSが、試運転期間に未処理の廃水を海に流し、魚の大量死を引き起こしたもの。同社はベトナム政府に対し、賠償金5億USD(約505億円)を納付した。農業農村開発省は、10月上旬までに各地方自治体に賠償金を割り当てることを明らかにしている。