タイランド湾海域で11日午前11時30分ごろ、メコンデルタ地方キエンザン省の漁船6隻が正体不明の高速船に発砲され、乗組員1人が死亡し、2人が負傷していたことが明らかになった。
(C) dantri, 漁船の銃弾痕 |
乗組員によると、高速船はタイの国旗を掲げ、船体に「タイ警察」の文字と「528号」の数字があり、タイ人と見られる10人が乗っていたという。乗組員数人が一時的に身柄を拘束されたが、その後釈放され、漁船6隻はいずれもベトナム本土に帰着した。
同省国境警備隊は被害に遭った漁船を検査し、発砲の痕跡を確認、重機関銃専用の弾頭を回収した。漁船の座標データは削除されているが、乗組員らの話から漁船がタイの海域に侵入したものと見て捜査を進めている。
同省国境警備隊の責任者は、「発砲したのがタイ当局か海賊かは今のところ断言できないが、タイ当局だったとすれば、ベトナム漁船がタイの海域に侵入しても発砲ではなく法律に従って処分できるはず。いずれにせよ、漁船への発砲は国際法に反する非人道的な行為だ」と述べた。