紅河デルタ地方バクニン省カックニエム街区(旧ネムトゥオン村落)の伝統的な祭り「豚の首狩り祭」が「暴力を扇動し不快感をもたらす不適切な活動」だとして、アジア動物基金(Animals Asia Foundation)から開催中止を求める声が上がっていることを受け、同街区人民委員会などの関連当局と同街区在住の老人らは8日に会合を開き、約150人が出席した。
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当局は祭りの開催委員会に対し、祭りの名称を「豚の送迎祭り」に変更することを提案。更に、祭りの儀式の1つである豚の屠殺は屋内で責任者のみで行うと共に、これをしっかりと監視するよう要請した。
祭りの名称について地元高齢者協会の代表者は、「我々の祭りの正式名称は『ネムトゥオン村落伝統祭り』であって、各報道機関が報じているような『豚の首狩り祭』ではない」と反論。また、豚の屠殺儀式に参加する人員を制限することについても「大衆の前で豚を屠殺する行為も違法とはならない。この地の伝統だから守りたい」と強い姿勢を崩さなかった。他の地元住民らも、中止する必要はないとしている。
実際のところ、以前は屠殺を含む全ての儀式を広場で大衆の前で行っていたが、当局の指摘を受けて豚の屠殺のみ屋内で行うようになっている。
この「豚の首狩り祭」は毎年旧暦1月6日に開催されており、2015年は新暦2月24日がこの日に当たる。今回の会合では意見が収束せず、豚の屠殺儀式の方法については開催日の1~2日前に決定される見通しだ。