ベトナム地質鉱産総局と日本の特定非営利活動法人「火山洞窟学会」の科学者らは、7年間の調査の結果、南中部高原地方ダクノン省クロンノー郡で東南アジア最大級の火山洞窟があるのを確認した。
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地質鉱産総局のグエン・バン・トゥアン局長によると、中部高原から北中部クアンビン省にかけての地域にはフォンニャ・ケバン国立公園などよく知られた洞窟があるが、いずれも石灰岩が侵食されてできた石灰洞(鍾乳洞)で、火山洞窟を発見したのは国内で初めてだという。
セレポク川沿いの25kmほどの地域に大小数十の洞窟があり、このうち3か所で詳細な調査が行われた。最大の洞窟は長さが1000m超にわたり、森林の地下に続いている。洞窟の中には人間の痕跡はないが、動物が棲みついていた形跡があるという。
火山洞窟学会の科学者らは、「この洞窟は東南アジアで最大で最も美しい。科学面でも観光面でも非常に価値が高い」と絶賛。トゥアン局長は「この洞窟は偶然発見されたが他の地域にも火山洞窟があるかもしれない。全部を調査して地質公園を設立できれば」と将来に夢を描いている。