ベトナム電力グループ(Vietnam Electricity=EVN)はこのほど、南中部沿岸地方ニントゥアン省で建設が計画されているベトナム初の原子力発電所「第1ニントゥアン原子力発電所」への電力供給システム工事を着工した。
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同工事では、同省トゥアンナム郡フオックナム村及びフオックジン村、ニンフオック郡フオックハイ村を通る長さ13.63km、110kVの送電線を敷設する。また、同省第1ソンハイ村には出力25MWAの変電所110/22kVを設置する。同工事が完成すれば、同発電所を建設するための電力需要に十分対応できると期待されている。
着工式典に出席したホアン・チュン・ハイ副首相は、「原子力発電所はエネルギーの確保や環境保護、そして科学技術の発展に大きく寄与することになる」とコメントした。
現在までに、各省・局、審査評議会などの意見を求めるための第1・2ニントゥアン原子力発電所案件に関する研究報告が完了しているほか、原子力分野における人材育成のため、大学生235人及びエンジニア24人がロシア及び日本へ派遣されている。
なお、ベトナムは2030 年までに、原子力発電所8か所を整備する計画だ。このうちニントゥアン省で計画されている第1原発はロシアに、第2原発は日本に発注することが決定している。第1原発の着工時期は当初14年末が予定されていたが、商工省のカオ・クオック・フン次官は9月、早くとも2020年の着工となる見通しを示している。