メンバーの殆どが70歳以上で、90歳近いメンバーもいる。北中部ゲアン省タンキー郡キーソン村の老人クラブのメンバーが結成したバドミントンチームは、毎日夕方になるとラケット片手に村の文化会館の運動場に集まってくる。
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地元老人クラブに所属するタイ・ティ・タインさん(女性)はバドミントンチームの発起人だ。村では毎日午後5時になると、畑仕事を終えた村民らがバレーボールをするため、文化会館に集まってくる。近所の老人らも集まり、70代~80代のギャラリーが熱心に見守っている。
スポーツを見るのは好きでも、老人らは高齢で骨が弱く、背骨も曲がってしまっている人が多いため、誰でもバレーボールができるわけではない。タインさんは、「高齢者にはもっと体への負担が少ないスポーツのほうが向いている。スポーツは健康にも精神的にも良いし、誰でも参加できるスポーツはないものか」と考えた。
そこでタインさんが考えたのがバドミントンだ。ある日、孫と一緒にバドミントンの練習をしていたところ、興味を持った大勢の老人が近くに座ってシャトルが行ったり来たりするのを眺めていた。その後、同じようにバドミントンの練習を始める老人が増えていったという。
今では2つの地区に住む老人らがバドミントンチームを結成しており、それぞれ10人程がメンバーに登録されている。最高齢の人は90代だが、皆元気にバドミントンの練習に励んでいる。また、この姿を見た子供や孫がお金を出し合って、チームの練習着などを買い揃えてくれたという。
メンバー最高齢の1人、ダオ・ティ・ニューさん(女性・90歳)は、「バドミントンの練習を始めた当初は、練習後かなり疲れましたが、今では慣れて体力がつきました。手足の関節もほぐれて、以前よりよく眠れるし、ご飯もおいしいと感じます」と楽しそうに話した。