ホーチミン市美術大学油絵学科の男子学生ドアン・ファム・キエムさんは自ら聴覚障害を抱えているが、多くの年少の聴覚障害者(ろう者)のために無料で教室を開いている。彼は母親のタオさんと共に「ホーチミン市ろう者コミュニティ組織(DCOH)」を立ち上げて活動している。22日付タインニエン紙(電子版)が報じた。
(C)Thanh nien,Nguyen Tap、真ん中の男性がキエムさん |
キエムさんは火・木・土曜日の夜は数学・物理・化学を、月・水・金曜日の夜は手話を教えている。日曜日には1区のチャンバンオン中学校に場所を借りて、ろう者と健常者合わせて100人ほどを相手に、法律や生活技能、手話を教える。対象者は貧しくて学校にも行けなかったろう者達だ。
また数年前から周辺部のろう者との間で、手話の共通化に取り組んでいる。手話辞典の作成にはカメラが必要だが、資金がないため計画はあまり進んでいない。ただ、キエムさん達の活動は多くの篤志家に助けられている。教室兼自宅の集合住宅は篤志家の1人が無料で貸してくれたものだし、椅子や机、中古のコンピューターも、障害者支援団体が寄付してくれた。
キエムさんは、多くの人々にろう者達の状況をもっと理解して欲しいと願っている。