強烈な匂いを放つ一方、果物の王様とも言われるドリアン。その栽培地として知られる中部高原地方ダクラク省クロンパク郡では、ほとんどの農家が収穫後に成熟を早めるために正体不明の薬品を使用している。7日付グオイラオドン紙(電子版)が報じた。
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クロンパク郡エアヨン村のある農家を訪れた時、主人のNさんはドリアンをバケツの液体に漬ける作業の真っ最中だった。Nさんは私達を家に招き入れ、「安心して下さい。これは薬に漬けてませんから」と言いながらドリアンを出してくれた。Nさんの家では、果物の成熟を早めるのに成熟促進剤を使っている。これに漬けると3~4日で完熟するという。
この地方のほとんどの農家がドリアンを生産しており、北部やホーチミン市の買い付け業者相手に売っている。業者はコストを削減しようと、数か所の農家でまとめて買おうとするため、農家側はこれに合わせて一度に大量に収穫し、薬品に漬けて引き渡すという流れになっている。
ダクラク省植物保護支局の幹部によると、成熟促進剤は流通や使用が認められておらず、人の健康への影響がどの程度あるのかもわかっていないという。また、多くの農家で防カビ剤の「カルベンダジム」や殺菌剤の「テブコナゾール」も使用されており、健康への影響が懸念されている。