ハノイ市人民委員会は現在、公立教育機関における教育の質を高めるべく、施設や機材などが整った“高品質教育”の展開を推進している。同市人民委員会はこのほど、この実現に向けて、高品質教育の学費上限案を同市人民評議会に提出した。ベトナムネットが報じた。
それによると、2013~2014年度における高品質教育の学費上限は、保育園・幼稚園・小学校が290万ドン(約1万3700円)、中学校・高校が300万ドン(約1万4200円)となっている。また、2014~2015年度には保育園・幼稚園・小学校が320万ドン(約1万5100円)、中学・高校が340万ドン(約1万6000円)に引き上げられる見通し。
同案では、対象となる地区で学費や教育の質に差が出ないよう、同市人民委員会がそれぞれの地区にある教育機関の状態について事前に調査を行っている。なお、同案が通過した場合、市内にある保育園・幼稚園20か所、小学校5校、中学校5校、高校3校で試験的に実施する方針。
これに対し、同市人民評議会は、「ベトナムの教育法では小学校の学費が無料となっているため、小学校で支払うものに対しては“学費”という名称を使用すべきではない」と指摘した。この他、財政省からは、「小学校ではいかなる料金も徴収すべきではない」との意見が挙がっている。