中国語と英語で書かれた「ベトナム人、日本人、フィリピン人と犬はお断り」という内容の貼り紙を入り口に貼り付けた中国・北京の食堂は、国内外から猛烈な批判を受けた後、この貼り紙をはがした。1日付VNエクスプレスが報じた。
(C)Dan Tri, 問題となった「ベトナム人、日本人、フィリピン人と犬はお断り」の貼り紙 |
貼り紙を外した理由についてこの食堂を経営している王氏は、「インターネット上の批判には興味がないし、自分が誤ったことをしたとは思っていない。掛かってくる電話の対応で疲れただけ」とコメントし、「(貼り紙をしたことは)全く後悔していない」と強調した。
中国では、アヘン戦争敗北後に上海を欧米列強が租借していた時代、公園に「中国人と犬はお断り」という表示が貼り付けられたという。自国と領有権を巡る問題が発生しているベトナムなどの国々に対してそれと同じことをやろうとしていたのだ。
この貼り紙は昨年9月頃から出されており、その後ベトナム人のフェイスブックでも掲載されていたが、つい最近になって初めて地元新聞に掲載された。ベトナム国内では「今時こんな人種差別があるなんて考えられない」、「民度が低いからだ。これが中国人のレベルだ」といった書き込みがあるほか、中国人からも「極端な民族主義者は、中国のイメージをかえって悪くしてる」など、批判する書き込みが相次いでいる。
※最終更新:2013年3月5日14:03JST