経済警察局はこのほど、越僑(在外ベトナム人)の資産移転を悪用して米国から自動車・バイクを密輸する組織を摘発するため、税関総局の協力を求める要請書を発出した。28日付サイゴンタイムズ紙(電子版)が報じた。
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これによると、2011年6月から2012年12月末までに取り扱った越僑の資産移転に関連する自動車とバイクの輸入許可申請書類を経済警察局に提供するよう、各地方税関局に対し要請している。同時に、現在ハノイ市、ホーチミン市、中部ダナン市、東南部バリア・ブンタウ省の港湾に到着した車両を一時的に保管するよう求めた。
財政省の通達第118号/2009/TT-BTCによると、ベトナムで定住するための手続きを完了した越僑は、海外で使用中の自動車・バイクを輸入する際、付加価値税、輸入税が免除される。しかし、その後商工省から自動車輸入を制限する目的の出処を証明する書類の提出などを義務付ける通達第20号20/2011/TT-BCTが出されたことから、通達が適用されない越僑名義で自動車の密輸が行われるのではと懸念する声が挙がっていた。
ハノイ市税関局のデータによると、2012年年初11か月に越僑名義で輸入された自動車台数は約70台あり、2010年通年の11台、2011年通年の13台を大幅に上回っている。また、資産を移転する越僑のパスポートや海外在留カードはベトナムに帰郷する直前に作成されているケースが多く、移転資産はほぼ新品の状態で、価格の高いものが多いといった特徴から、当局は密輸が行われている可能性が高いと見ている。