ホーチミン市労働傷病兵社会局の調査によると、同市には現在約1500人のストレートチルドレンがおり、このうち毎年約200人がレイプ被害に遭っている。被害者の年齢構成は14歳~17歳が全体の16%を占め、年々低年齢化が進んでいる。ハノイモイ紙(電子版)が報じた。
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同市児童保護協会によると、ストリートチルドレンの殆どが8歳~16歳で、複雑な家庭環境に生まれ、満足な教育を受けることができないまま育つ。そのため、善悪の判断力や道徳観が欠落している場合が多く、若くして窃盗や売春などの違法行為に手を染める子供たちが後を絶たない。また、レイプ被害に遭ったり、売春を行っている子供たちの7割~8割は精神的に非常に不安定な状態にあり、自らの行動をコントロールすることが難しくなっている。
肉体的・精神的虐待を受けている全国のストリートチルドレンに関する公式な統計は、まだ存在しないが、ストリートチルドレンの現状を正確に把握し、彼らを保護するため、早急に実施すべきとの意見が上がっている。
また、就学、就職、結婚などの手続きには必ず身分証明書の提出が求められるが、ストリートチルドレンの多くは身分証明書を所有していない。生まれてすぐ両親に見放され、戸籍自体が存在しないことも多いため、新規に身分証明書を発行することが難しい。このことは、ストリートチルドレンが社会復帰をする上での大きな障壁になっており、身分証明書の発行に関する規定を緩和することが提案されている。