中部高原地方ラムドン省ダラット市のティンイエウ谷(愛の谷)では、錫(すず)の違法採掘業者が組織的にトンネルを掘っている。地元当局の資料では、トンネルの長さは130メートルとされているが、実際は数百メートルに及ぶとみられる。17日付トゥオイチェー紙(電子版)が報じた。
(C)Tuoi tre,Vo Trang |
記者らは、森林管理委員会から委託を受けてトゥイズオン社が管理している森林地域にあるトンネルに潜入した。高さ約1.6メートル、幅0.8メートルのトンネルを20メートルほど進むと、鉄製の扉があり中で採掘しているのが分かった。記者らの潜入に気が付くと、作業員らはトンネルの奥に向かって逃げ姿を隠した。現場には電気、選鉱に使うポンプ、通風システムが備えられていた。
ティンイエウ谷観光区運営社によると、トンネルの存在は承知しているが地中にあるため何もすることができず、地元当局に訴えるだけだという。この谷のある市第8街区軍事指揮委員会のファム・ディン・ロン隊長は、トンネルの入り口を木材で塞ぐなどの対策をこれまでに何度も取ってきたが、違法業者は懲りずに舞い戻ってくると述べ、地元当局だけでは対処できないため市の支援が必要だと語った。