中国国家海洋局はこのほど、中国南部の海南省が計画している南シナ海のホアンサ諸島(英名:パラセル諸島、中国名:西沙諸島)での埠頭建設を承認したと発表した。トゥオイチェー紙(電子版)が報じた。
埠頭建設は民間企業が請け負うが、具体的な建設予定地は明らかにされていない。完成後は南シナ海の観光や漁業活動で燃料補給を行う予定だという。
4月9日には中国企業の客船が海南省三亜から西沙諸島への試験航行を実施。また24日には同省の譚力副省長が、今年中に西沙諸島での観光事業を開始する予定であると発表した。
これに対し、ベトナム外務省のルオン・タイン・ギー報道官は、「中国側の行為は違法であり、ベトナムの主権を著しく侵害しているうえ、南シナ海における行動宣言(DOC)に違反するものだ。中国は直ちにこれらの行為をやめ、DOCを厳守するとともに、南シナ海の情勢を複雑化する行為を慎むべきである」と発言している。